もやもやずぶちゃん

旧ずぶ邸あるじのイントンコントン日記

旧ずぶ邸あるじの

ゆめうつつ、半信半疑の

いんとんこんとんらいふ

なんクルクルないさぁ~♪

ずぶぬれ vol.11 野に出でて

ずぶぬれ vol.11 表紙

よだんのよだん(巻末コラム)

▽2月にモモの家で行われた「満月の宵〇」という催しに参加しました。大阪吹田にあるモモの家は「つながりのなかで はたらき まなび あそぶ」場所。エンデの『モモ』が由来だそうです。直前に、ちらかったずぶの学校で商品になりそうなもの…落とし物、魔よけ類…をかき集めては思いつきで値札をつけるという衝動的な出店。おかげでいろんなものがずぶには転がっているのだということを「思い出す」きっかけになり、写真のアルバム作りみたいに心が温まりました。自分の初期衝動を大切にした創作、仕事を続けたい。自ら搾取されに行くような、本末転倒にならないために。そのことを「ゴッゴローリ」というようになりました。「作りたいものを楽しんで作る!」「遊びのままの創作・仕事」の確認の合言葉です。

 

▽12月に和歌山で行った、エンデ原作の人形劇「ゴッゴローリ伝説」では、大地(=ゴッゴローリ。ゴッゴローリは大地の精霊)から奪うだけ奪い、返すことができなくなった人間たちにペストが蔓延します。今と同じ! 自分(=社会)にとって「必要不可欠な仕事」とは? 本当に、心の底からしたいことはなんだろうか? それを考える時期なのではないかと思います。

 

▽…考えてみた結果、この「ずぶぬれ」を作ること、人形劇をすること、それから、かばんやきんちゃくなど「生活雑貨」を作ることは、反戦、反自然破壊(かどうかはわからない)でやっぱりやりたいと思える「仕事」でした。友達になっていけるかもしれないところから、少しずつ物語やエピソードが生まれていくかもしれないところから、次につながっていく可能性を秘めた関係作りをしていける方法として、の創作…愛のある仕事。まさに「つながりのなかで はたらき まなび あそぶ」こと。お金を妄信しすぎないかたちで、自然に楽しく流れていくような、意志のある人間たちによる、スムーズな移動、連携と連帯、口伝、招き猫…やさしい与えあいが、野生の人間の力、本当の豊かさなのかもしれない。

 

▽小さなもの、弱いものの、母の、大地の、産みだすものの、ゆる~い、小声のつながりを感じられて得られる自信と安定。それを感じられない限り、いくらお金を得てもいつまでも不安で孤独でしんどい一方だ。悠長な話だと笑われるかもしれませんが、生活と仕事、創作が無理なくまわっているような、いたずらに動かない働き方、あり方でも生きていけると信じたいです。…信じたくありませんか? ゆるくかわいく連帯し自治力、自給力を高めて、温かく、できるだけ納得のいく世界へ。最後にゴッゴローリに自ら「愛」のお返ししたのは勇敢な一人の娘でした。きっと誰もができるんだ。愛のある創造を。

 

かまし みさき
1986年大阪生まれ。中・高国語教師をしながら15年にゆるいまなびや「ずぶの学校」を開校し、校長に就任。2019年3月高校を退職し、現在古家、古着、古本など古いものの循環、再利用、リメイクを模索中。

 

フリーペーパーずぶぬれは応援購読会員募集中です♪

バックナンバーもすこしあります👇

www.zubunogakkou.com